木の良さを生かす家づくりを

日本の住宅建築は木を巧みにつかうことで発展し、私たちの生活様式の一部となりました。

そして、何百年経っても木の家を作り続けることができるように、森林資源を再生する仕組みと文化が培われました。

先人たちに育まれ創意工夫されてきたこの文化を、私たちはこれからも大切に継承していきたいと考えています。

伝統と現代工法のハイブリッド

私たちは地域に長く伝わってきた家づくりの手法を、次の世代にも継承していきたいと考えてます。そのため、八寸の大黒柱や天然木の姿をそのままに仕上げたアカマツ材で組む大梁など、先人たちが培ってきた構法を大切にしています。

しかし、伝統的な家づくりの技法に厳格に束縛されることには疑問を感じています。現代の解析技術でわかった伝統構法の地震などに対する弱点については、金属部品を使うなどの最新の技法を取り込むことで補うべきであると考えているからです。

私たちの家づくりは、伝統の技を継承しながら強度が必要な部分には今の技術で補強を行うハイブリッドな工法。これにより、万が一の地震にも安心でありながら、落ち着きのある木造住宅の味わいを楽しんでいただける家づくりが可能になりました。

国産材を手きざみで

私たちが使う材料は、岐阜県産材または国産材です。日本で建てる家は日本の気候風土で育った木で建てるのが良いと考えるからです。また、産地や流通経路もはっきりしていますから、品質も間違いがないからです。

私たちは、こうして仕入れた材料を自社工場で手加工しています。ほとんどの工務店は、製材会社がコンピューターで使って加工した「プレカット材」使って家づくりをしますが、それでは「木の表情」を読み取ることができません。

柱や梁を施工する際、木が山に生えていたときの方角に揃えてあげることで反りなどを抑え、家を長持ちさせることができると言われます。良い材料を仕入れ、その木の表情を見ながら手きざみによって丁寧に加工することは、いい家づくりの最初の一歩なのです。

土壁から高断熱高気密工法まで

構造と同じく、断熱仕様でも伝統的な工法から最新の工法まで対応できるのが私たちの強みです。

土壁は土と藁を混ぜた、古くから日本の家づくりに使われてきた断熱材であり、蓄熱や調湿作用も備えています。なによりも100%自然素材であることが魅力であり、根強い人気があります。伝統的な意匠の家にふさわしい断熱工法です。一方、年々進化する高断熱高気密工法は一年を通してより快適な温熱環境を提供し、省エネ効果にも優れています。遮音効果にも優れているのも高断熱高気密工法の特徴です。

お互いそれぞれ良い点があります。私たちはお客様のご要望に応じて、ふさわしい工法をご提案できるのが強みであるといえます。